「apt」はAPT(Advanced Package Tool)によって提供されるコマンドラインベースのフロントエンドです。
「apt-get」と「apt-cache」のよく使われる一部のコマンドを集約して 「apt」 バイナリを経由して使用できるようになったものです。
「apt」 はパッケージ管理について dpkg に依存してます。
Ubuntu 14.04からは「apt」コマンドツールが推奨されています。
一部のコマンドを除きroot権限が必要です。
aptとapt-get/apt-cacheの対応表
apt-get
apt | apt-get |
apt update | apt-get update |
apt upgrade | apt-get upgrade |
apt full-upgrade | apt-get dist-upgrade |
apt install パッケージ名 | apt-get install パッケージ名 |
apt remove パッケージ名 | apt-get remove パッケージ名 |
apt autoremove | apt-get autoremove |
apt-cache
apt | apt-cache |
apt search キーワード | apt-cache search ワード |
apt list -a パッケージ名 | apt-cache policy パッケージ名 |
apt show パッケージ名 | apt-cache show パッケージ名 |
apt show -a パッケージ名 | apt-cache showpkg パッケージ名 |
コマンド
一覧表(抜粋)
コマンド | 説明 |
update | パッケージの一覧を更新 |
upgrade | パッケージを更新 |
full-upgrade | パッケージを削除/インストール/更新してシステムをアップグレード |
install | パッケージをインストール |
reinstall | パッケージを再インストール |
remove | パッケージを削除 |
purge | パッケージとその構成ファイルを削除 |
autoremove | 自動インストールされ使われていないすべてのパッケージを削除 |
search | パッケージの説明を検索 |
show | パッケージの詳細を表示 |
list | パッケージ名を基にパッケージの一覧を表示 |
clean | ダウンロードしたパッケージ ファイルを削除 |
autoclean | ダウンロードできなくなったパッケージ ファイルのみを削除します |
update
root権限必要
パッケージ一覧を更新します。
リポジトリ追加・削除後、パッケージのインストール・更新前には実行しましょう。
$ sudo apt update
オプション | 説明 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
upgrade
root権限必要
システムにあるパッケージをすべて更新します。
余計なパッケージのインストールやパッケージの削除は行いません。
$ sudo apt upgrade
更新をしたくないパッケージがある場合はholdしておきます。
$ sudo apt-mark hold パッケージ名
オプション | 説明 |
-d | パッケージのダウンロードのみ行う |
–no-download | パッケージをダウンロードせず、ダウンロード済みのパッケージを使用 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
full-upgrade
root権限必要
システムにあるパッケージをすべて更新します。
保留されているパッケージの更新、依存関係で不要になったパッケージの削除をします。
$ sudo apt full-upgrade
オプション | 説明 |
-d | パッケージのダウンロードのみ行う |
–no-download | パッケージをダウンロードせず、ダウンロード済みのパッケージを使用 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
install
root権限必要
パッケージを依存関係も含めて全てインストールします。
$ sudo apt install パッケージ名
オプション | 説明 |
-d | パッケージのダウンロードのみ行う |
–no-download | パッケージをダウンロードせず、ダウンロード済みのパッケージを使用 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
–reinstall | パッケージが既にインストールされている場合は再インストールします |
-f | 壊れたパッケージの修正を試みる |
reinstall
root権限必要
パッケージを再インストールします。
$ sudo apt reinstall パッケージ名
オプション | 説明 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
remove
root権限必要
パッケージを削除します。
$ sudo apt remove パッケージ名
オプション | 説明 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
-f | 壊れたパッケージの修正を試みる |
purge
root権限必要
パッケージとその構成ファイルを削除します
$ sudo apt purge パッケージ名
オプション | 説明 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
autoremove
root権限必要
自動インストールされ、使われていないすべてのパッケージを削除します。
$ sudo apt autoremove
オプション | 説明 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
search
root権限不要
説明文に指定したワードを含むパッケージを探す。
$ apt search ワード
オプション | 説明 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
show
root権限不要
パッケージの詳細を表示します。
$ apt show パッケージ名
list
root権限不要
パッケージの一覧表示します。
$ apt list
パッケージ名を基にパッケージの一覧を表示
$ apt list パッケージ名
オプション | 説明 |
–installed | インストールされているパッケージを一覧表示する |
–upgradable | アップグレード可能なパッケージを一覧表示する |
clean
root権限必要
ダウンロードしたパッケージ ファイルを削除する
$ sudo apt clean
オプション | 説明 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
autoclean
root権限必要
ダウンロードできなくなったパッケージ ファイルのみを削除します。
$ sudo apt autoclean
オプション | 説明 |
-d | パッケージのダウンロードのみ行う |
–no-download | パッケージをダウンロードせず、ダウンロード済みのパッケージを使用 |
-y | すべてのプロンプトに「yes」で答える |
–assume-no | すべてのプロンプトに「no」で答える |
-s | このコマンドの実行をシミュレートし、実際には何も変更せずにその出力を表示 |
関連項目
apt-get、apt-cache、sources.list、apt.conf、apt-config
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